「気持ちいぃ〜」目覚めを手に入れたい!
連載「睡眠」

 私たちヒトは人生の3分の1の時間を「睡眠」で過ごすといいます。寝ている間に身体及び脳の疲れを休息させ、修復再生させているのです。したがって、健やかな心身を維持するためには眠る必要があるということ。にもかかわらず、日本人の5人に1人は不眠で悩んでいるという調査報告があります。また、米国睡眠障害研究委員会(Wake Up America)の報告では、チェルノブイリの原発事故もチャレンジャー号の墜落事故もスタッフの睡眠障害(不足)の影響は否めないとも。
人には本来24時間の睡眠、覚醒リズムが存在することが分かっています。しかし、現代の24時間社会に生きる私たちは、交代勤務を始め、より業務作業量や勉強量をこなすためには、睡眠時間を削ってそれらの目的を果たそうとしなければならないのが現状。医療従事者はその際たるものといっても過言ではないでしょう。最近の「睡眠障害による翌日の日中の労働力への影響や、勤務中における集中力の低下や不注意により発生した事故などによる損失を計算した報告」では、なんと“我が国の経済に及ぼす1年間の損失額は3兆5千億万円”にものぼるというのです。
各調査研究からも明らかなように、睡眠はヒト、とくに医療従事者においては非常に重要な位置を占めるといえます。たかが「眠り」、されど「眠り」。快適な睡眠は、心身の健康、ミスのない仕事、そして人生の3分の1に快適をもたらすといえるでしょう。このページではそんな「睡眠」のメカニズムから上質な睡眠を手に入れる極意を毎回連載していきます。

第7回睡眠の基礎知識〜その6

少し古い情報になりますが、総務省が2006年に行った社会生活基本調査で日本人の睡眠時間がここ20年で最も短くなったことが、明らかになりました。年齢別では、ほとんどの世代で減少し、とくに45〜49歳が7時間5分と最も短かく、40〜44歳と50〜54歳の7時間9分で続きます。最も長いのは85歳以上の9時間47分。男女差ではともに減少傾向にあるものの、特に、働く女性の睡眠時間が最も短いこともわかりました。
また、米国調査会社のデータによると、世界の平均睡眠時間が7時間であるのに対し、日本人の平均睡眠時間は6.4時間とか。一番長く眠っているフランスとメキシコが7.2時間、北欧が6.9時間で、日本人の睡眠時間がいかに短いのかがわかるでしょう。しかも、不眠を感じる回数でも世界平均を上回っているといいます。今回は日本の睡眠事情の変化と他国と比較した場合をみていきましょう。

1.日本人の睡眠時間と時代変遷

  1. 日本の夜は明るい!!

    宇宙飛行士の毛利さんの話によれば、日本上空を夜に宇宙船で通ると、日本列島が明るく浮き出て見えるといいます。どうやら、日本は、夜間、地球上最も明るい地域といえるようです。

    下の写真は、各地の夜10時の状況を捉えた衛星写真(合成)です。
    日本列島の明るさが際だっており、また、経済発展が著しい中国沿岸部やインドの明るさも目立ちます。反対に北朝鮮が真っ暗なのが印象的です。


  2. 日本人の睡眠時間がどんどん短くなっていく!!

    2000年に行なわれたNHK国民生活時間調査によると、日本人の平均睡眠時間(10歳以上)は、平日が7時間23分 、土曜日が7時間38分 、日曜日が8時間09分でそれと比べても明らかです。1960年の同じ調査では、平日と土曜日がどちらも8時間13分、日曜日が8時間31分でした。この50年で平日も週末も短くなっています。

     日本人の睡眠時間の短縮化と夜型化の時代変遷(※NHK国民生活時間調査より)

    ⇒ 約半世紀の間に日本の社会はどんどん夜型化し、睡眠時間は約1時間減少しています。経済発展の代償として、睡眠時間を削っていると言っても過言ではありません。


2.世界との比較

  1. 日本人の睡眠時間は世界最短

    1994年に実施した、NHK放送文化研究所の調査では、日本人の睡眠時間は、世界と比較して、突出して短い結果でした。


  2. 最も夜更かしな国は(24時に起きている人の割合)

  3. 最も早起きな国は(朝7時に起きている人の割合)

    アジア人は欧米人より睡眠時間が短い傾向にあり、睡眠時間が最も長いのは地域で分類するとオセアニアの人たちでした。このことから、睡眠は労働時間や生活習慣に左右されることがわかります。

    また、前出の調査によると、起床時刻は朝の6時が30分遅くなり、就床時刻は夜10時から11時に1時間後退したことが分かりました。単純計算では差し引き30分の睡眠時間の短縮ということになりますが、実際は夜更かしというライフスタイルが明らかになったことで、その数字よりもずっと深刻な事態であることを示しています。

    ⇒ 睡眠をひどく粗末に扱うライフスタイルそのものを見直していく必要があるでしょう。




睡眠Topics

快眠グッズ〜その②
前回に引き続き今回も心地よい睡眠のためのグッズです。ある程度の科学的根拠を有した快眠グッズを取り上げてみます。

●音楽CD「Dreams」

「最後まで聴けないCD」というキャッチコピーで、厳選された全12曲が「想像力を高める曲」、「リラックスさせる曲」、「心地良い眠りへといざなう曲」に分類して編集されています。
約4ヶ月間−170回の睡眠実験の結果、平均して約6分半で眠りにつくとのこと。
アジアをテーマにした有名楽曲を盛り込んだ「DreamsⅡ」もあります。
参考URL:
http://www.hats-shopping.com/hats-shopping/shop/show_unit.cgi?cart_id=&mode=single&single_code=HUCD-10029

●アロマ

鎮静作用のある香りは、心身を弛緩させ、血管を拡張させるため、いわゆるリラックス状態を作ります。手足など末端まで血流が行きとどくと、自然に眠けが生じ、入眠しやすくなるとともに、質の良い睡眠が期待できます。
鎮静作用のある香りはたくさんありますが、特に誘眠効果がいわれているものとして、代表的なものはラベンダー、カモミール、ローズ、ネロリ(オレンジの花)などです。

●入眠サポートマット「ニューミン」

組み込まれた3種類の微弱振動で心地よい眠りに誘うマット。鼓動のようなリズムがカラダのリズムに馴染むように振動するため、ごく自然な入眠が期待できるといいます。成人男女25名に行った睡眠実験では、寝つきが確実に早くなったという結果が得られました。
参考URL:
http://www.toyoumo.jp/html/category/001/001/41/category41_0.html


●お目覚めライト「ASSA(アッサ)」

目覚まし設定した時刻の約30分前から、徐々に灯りを明るくし、光が瞼を通して脳を刺激して、自然に近い状態で「目覚め」へと導くものでシーリングライトです。
さらに約2分前になると、心地よいサウンド(脳を覚醒し、目覚めを促す効果が期待できる3000〜4000Hzの高い音=自然の音では、小鳥のさえずり音/ヒーリング音)が流れ始め、さわやかな目覚めをサポートするとされています。2007年、小学4〜5年生を対象に行った実験では、ASSAで目覚めた方が無しよりも目覚め後の気分が向上することがわかりました。
参考URL:
http://denko.panasonic.biz/Ebox/bedroom/ASSA/index.html

●睡眠周期モニタリング目覚まし時計「axbo(アクスボ)」



 
リストバンド      センサー
手首に装着したセンサーが睡眠リズムを検知し、セットした時刻の前30分間で最も快適に目覚めることができるタイミングで、アラームを鳴らして起こしてくれるという目覚まし時計。眠りのもっとも浅い状態で起こしてくれるため、心地よい目覚めができるのです。
PCに接続して記録したデータをグラフ化できるので、自分の眠りのパターンが分かります。
参考URL:
http://axbo.jp/jp/index.php

資料提供…東洋羽毛工業(株)商品開発部 ホームページ http://www.toyoumo.co.jp/